ダイムラー―第3四半期黒字転換―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)が24日発表した2019年第3四半期(7~9月)決算の営業利益(EBIT)は前年同期比8%増の26億9,400万ユーロとなり、2四半期ぶりに黒字転換した。前期はディーゼル車排ガス不正疑惑とタカタ製エアバックのリコール拡大、バンの製品ポートフォリオ見直しで総額42億ユーロの特別費を計上したことから、10年ぶりに赤字へと転落していた。

第3四半期のEBITが前年同期比で増加したのは、販売(6%増の83万9,326台)が過去最高を更新するなど好調だったためだ。販売はトラックを除くすべての部門で拡大しており、バスとバンは2ケタ台の伸びを記録。乗用車も8%増えた。

売上高は432億7,000万ユーロで、前年同期を8%上回った。すべての部門で増収を確保。増収幅はバスで16%、バンで15%、モビリティ(金融サービス)で11%、乗用車で9%、トラックで3%に上った。

EBITはトラックが9%減となったものの、他の部門はすべて改善した。バンは9,300万ユーロの赤字から1億1,300万ユーロの黒字へと転換。バスの増益幅は163%に上った。モビリティは5%増。乗用車は4%増の14億2,300万ユーロで、同部門の売上高営業利益率は前年同期の6.3%から6.0%へと低下した。

純利益は前年同期比2%増の17億1,900万ユーロだった。

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