高級車大手の独BMW(ミュンヘン)が6日発表した2019年第3四半期(7~9月)決算の営業利益(EBIT)は前年同期比32.9%増の22億8,900万ユーロと大幅に拡大した。「X3」など利幅の大きいSUVの販売が好調で、水準が押し上げられた格好。比較対象の18年第3四半期は利益が低迷しており、その反動も大きい。株主帰属の純利益は12.0%増えて15億2,100万ユーロとなった。
売上高は266億6,700万ユーロで、前年同期を7.9%上回った。中国事業の好調などを受けて販売台数が3.6%増の61万3,361台へと拡大したことが大きい。
主力の乗用車部門ではEBITが62.9%増の15億1,500万ユーロに拡大した。売上高は9.0%増の230億1,600万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の4.4%から6.6%へと上昇した。
オリファー・チプセ社長は「我々のセグメント(高級車市場)は今後も力強さを保つ」と述べ、19年通期目標の達成に自信を示した。乗用車部門の売上高営業利益率で4.5~6.5%を見込んでいる。
同社は乗用車販売に占める電気自動車(EV)とハイブリッド車の割合を21年までに25%へと引き上げる方針も明らかにした。欧州連合(EU)などの二酸化炭素(CO2)排出規制が今後、一段と強化されるためで、30年までには同50%を実現するとしている。