化学大手の独コベストロは14日、リサイクリングに適したシューズ材料を開発したと発表した。材料をポリウレタンのみとすることでリサイクルしやすくした。シューズは3Dプリンターで製造することになる。
シューズは通常、多くの種類の部材を縫い合わせたり接着して製造される。スポーツシューズでは部材の数が100を超える。だが、部材の種類が多いとリサイクルが難しく、ほとんどのシューズは使い捨てられているのが現状だ。
同社はこの問題を解決するために熱可塑性ポリウレタン(TPU)製の粉末と細糸(フィラメント)を開発した。3Dプリンターを用いて粉末をソール(靴底)、フィラメントをアッパー(甲革)へと加工。ポリウレタン製の接着剤で両部材をつなぎ合わせる。材料がすべてポリウレタンのため、リサイクリング工程は短く、使用済みのシューズから原料を簡単に再生できる。同粉末とフィラメントは反発弾性と耐摩耗性が高く、シューズ部材の製造に適しているという。
コベストロは同材料をフランクフルトで開催される専門見本市「フォームネクスト」(11月19~22日)に出展する。