ドイツ機械工業連盟(VDMA)は22日、独ロボット・自動化設備業界の売上高が今年は143億ユーロとなり、過去最高となった前年(151億ユーロ)を5%下回るとの見通しを発表した。売上減は6年ぶり。世界経済の失速、主要市場の飽和、先行き見通しの悪化を背景とする投資抑制が響いて新規受注が低迷していることが響く。状況改善の兆しは出ておらず、来年は業界売上の減少幅が10%に拡大すると予想している。
19年売上は同業界の3部門すべてで減少する。減少幅は産業用画像処理で7%、総合組立ソリューションで5%、ロボットで3%に上る見通しだ。
VDMAは市場飽和の一例として、スマートフォンの世界販売台数の伸び悩みを背景とする機械投資の減少を示した。顧客産業の投資抑制を引き起こしている要因としては◇自動車業界の構造転換に伴う先行きの読みにくさ◇通商摩擦の拡大――を挙げた。