ドイツ連邦統計局が12日発表した11月の消費者物価指数は前年同月比1.1%増となり、変動率(インフレ率)は速報値と変わりがなかった。エネルギーが3.7%減となり、全体を強く押し下げた格好で、エネルギーを除いたインフレ率は1.6%だった。
エネルギーでは石油製品が12.6%下落。下落幅は暖房用灯油で21.9%、軽油で12.4%、ハイオクガソリンで9.6%に上った。天然ガスと電力はそれぞれ5.1%、3.9%上昇した。
食料品は1.8%上昇した。食肉・肉製品が4.6%、果物が4.0%、魚・水産加工品が3.5%の幅で上昇。食用油脂は8.3%落ち込んだ。エネルギーと食料品を除いたインフレ率は1.6%だった。
エネルギーと食料品以外では新聞・雑誌が5.0%増、たばこが4.3%増と大きく上昇。情報機器(6.7%減)、電話機(5.5%減)、娯楽家電(4.8%減)は前年同月を下回った。
消費者物価全体の53%を占めるサービスは1.8%上昇した。上げ幅が大きかったのは自動車整備・修理と宿泊・飲食で、それぞれ4.9%、3.0%に上った。電気通信は0.5%低下した。
前月比のインフレ率はマイナス0.8%で、こちらも速報値と同じだった。パックツアーが28.1%下落して全体を強く押し下げた格好。エネルギーも0.1%下落した。食料品は0.5%増で、野菜の上げ幅は1.9%、食用油脂は同1.5%に上った。