ドラッグストアチェーンなどを展開する米ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスと医薬品卸大手の米マクケッソンは12日、両社の独医薬品卸子会社を合弁化することで合意したと発表した。規模の効果を引き出すとともに薬局への供給を効率化し競争力を高める狙い。合弁計画が独禁当局に承認されると、両社が設立する新会社は独市場最大手に浮上する。
ウォルグリーンは2010年、独医薬卸大手ANZAG(現アライアンス・ヘルスケア・ドイチュラント)を買収して独市場に参入。マクケッソンも14年、独同業セレシオ(現ゲーエ・ファルマ・ハンデル)を買収して同市場に参入した。
両社はアライアンス・ヘルスケア・ドイチュラントとゲーエを新会社に統合する。出資比率はウォルグリーンが70%、マクケッソンが30%。ロイター通信が交渉関係者の情報として報じたところによると、ライアンス・ヘルスケア・ドイチュラントとゲーエは事業規模がほぼ同じであるため、ウォルグリーンはマクケッソンに相殺金を支払うという。両社は合併計画の金銭的な情報を公表しないことで合意している。
独医薬品卸市場では計6社がおよそ2万軒の薬局に商品を供給している。市場規模は2017年時点で307億ユーロ。最大手はフェニックス・ファルマハンデルで、シェアは28%に上る。これにノヴェダが続き、ゲーエは3位、アライアンス・ヘルスケア・ドイチュラントは5位に付けている。