デンソーは12月17日、欧州顧客を中心とした車載向け組み込みソフトウエア技術で実績のある独ピンチーム・ホールディングに49%出資したと発表した。車載電子システム制御を司るベーシックソフトウエアの開発を加速する狙い。出資額は明らかにしていない。
高度運転支援や電動化など、自動車の高性能化・高機能化に伴い、車載ECU(電子制御ユニット)の数は増加し続けており、高級車では1台当たり80個以上が搭載されている。このため、車載電子システム制御には多様で膨大なデータを処理する能力が求められ、高い信頼性を持つベーシックソフトが必要となる。
ピンチームはミュンヘンに本社を置く2013年設立のスタートアップ企業。組み込み系ソフトとコネクティッド領域のプラットホーム開発を手がけている。
デンソーは今回の出資を通じて、これまで培ってきた車載電子システム制御の基盤技術、および量産に求められる品質等の知見と、ピンチームが持つ欧州標準に合わせた先進的な組み込みソフト技術を融合。グローバル視点でベーシックソフト開発体制を強化していく。