10月電機輸出が過去最高の前年同月と同水準に

独電気電子工業会(ZVEI)が18日発表した同国電機業界の10月の輸出高は過去最高となった前年同月と同じ192億ユーロに達した。先進国向けは1.5%減の122億ユーロに後退したものの、新興国向けは2.7%増の69億ユーロへと拡大した。

先進国向けで伸び率が最も大きかったのはベルギーで、8.5%増の4億5,400万ユーロを記録。これに日本(4.5%増の2億9,400万ユーロ)、スロバキア(3.7%増の2億4,000万ユーロ)、チェコ(2.7%増の9億5,700万ユーロ)、オーストリア(2.7%増の8億5,700万ユーロ)が続いた。英国は11.5%減の8億5,700万ユーロと振るわず、スウェーデン(9.8%減の4億2,000万ユーロ)、台湾(7.2%減の1億9,600万ユーロ)も大きく落ち込んだ。米国は2.8%減の16億ユーロ、韓国は2.6%減の2億3,800万ユーロ、フランスは1.7%減の12億ユーロ、オランダは1.7%減の9億7,300万ユーロだった。

新興国向けではロシア(17.9%増の4億2,800万ユーロ)、トルコ(15.1%増の2億5,700万ユーロ)、マレーシア(14.8%増の2億100万ユーロ)、メキシコ(14.5%増の2億5,400万ユーロ)が2ケタ台の伸びを記録。ハンガリー(6.7%増の6億1,900万ユーロ)、中国(6.3%増の20億ユーロ)も好調だった。インドは30.2%減の1億7,300万ユーロ、南アフリカは14.6%減の1億200万ユーロ、ブラジルは12.5%減の1億500万ユーロと振るわず、ポーランド(4.2%減の10億ユーロ)も前年同月を割り込んだ。

1~10月の輸出高は1,629億ユーロだった。先進国向けが2.1%増の1,157億ユーロ、新興国向けが4.3%増の645億ユーロとともに拡大した。

ZVEIは、業界企業の11月の輸出見通し(今後3カ月)は改善したものの、輸出減を見込む企業が輸出増を見込む企業をやや上回っていることを指摘。輸出の回復は当面、期待できないとの見方を示した。

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