三菱ケミカルは21日、炭素繊維プリプレグ製造の独c-m-pを買収することで合意したと発表した。炭素繊維複合材料事業を強化する狙い。スイス子会社三菱ケミカル・アドバンスド・マテリアルズ(MCAM)を通してダウアクサなどが保有するc-m-pの全株式を取得する。買収金額は明らかにしていない。2月をめどに買収手続きを完了する。
炭素繊維プリプレグは炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状の材料。c-m-pは同材料の優れた製造技術を持ち、航空機、自動車、スポーツ用品向けなどにソリューションを提供している。売上高は1,330万ユーロ。デュッセルドルフ西方のハインスベルク市に拠点を置く。
三菱ケミカルは炭素繊維プリプレグをこれまでアジアと米国で生産してきた。c-m-pを傘下に収めることで、今後は欧州にも製造拠点を獲得。世界3極体制を確立する。