輸入物価の下げ幅12月は0.7%に縮小、19年は3年ぶりに下落

ドイツ連邦統計局が1月29日発表した12月の輸入物価指数は前年同月比0.7%減となり、下げ幅は前月の2.1%から大幅に縮小した。エネルギーの低下率が前月の12.9%から3.8%に狭まったことが反映された格好。エネルギーを除いた輸入物価はマイナス0.4%だった。

エネルギー価格を最も強く押し下げたのは電力で、前年同月を33.1%割り込んだ。天然ガス(同-29.3%)、石炭(-28.7%)も軒並み2ケタ減となった。原油は17.6%増、石油製品は8.2%増だった。

中間材は2.0%減となり、下げ幅は前月の2.3%減からやや縮小した。これまでに引き続き電子部品(-12.1%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-8.9%)が大きく下落。貴金属は32.9%増、鉄鉱石は19.7%増と大きく拡大した。

投資財は0.4%減となり、下げ幅は前月と同じだった。前年同月を割り込むのは3カ月連続。タブレットPCとスマートフォンがそれぞれ9.9%、9.1%下落。機械は1.3%上昇した。

耐久消費財は0.1%増。非耐久消費財はプラス1.8%となり、上げ幅は前月を0.2ポイント上回った。

農産物は6.5%増となり、上げ幅は前月の4.8%を上回った。豚の上昇率が58.3%から69.0%へと拡大。穀物は7.2%、卵は5.8%落ち込んだ。

12月の輸入物価指数は前月比では0.2%増となり、2カ月連続で上昇した。エネルギーは1.5%増だった。

2019年の輸入物価指数は前年比1.0%減となり、3年ぶりに下落した。エネルギーが8.5%低下。エネルギーを除いたベースでは下げ幅が0.2%だった。

12月の輸出物価指数は前年同月比が0.4%増、前月比が0.1%増。19年は前年比0.5%増となり、上げ幅は前年の1.2%から縮小した。

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