自動車部品大手の独ボッシュがシュツットガルトのフォイエルバッハ地区にある拠点で燃料電池のプロトタイプを公開した。2022年の量産開始を予定している。業界紙『アウトモビルボッヘ』などが報じた。
燃料電池をトラックと乗用車向けに生産する。トラック向けの製品については米スタートアップ企業ニコラ・モーターズに供給することを明らかにした。
ボッシュは17年、ニコラと燃料電池を搭載した電気トラックの開発で協業合意した。この時はニコラの大型トラック「ニコラ・ワン」と「ニコラ・ツー」に電動パワートレイン「eAchse」を供給することを取り決めていたが、今回さらに燃料電池システムも供給することを明らかにした。
乗用車向けの燃料電池の供給先メーカーは明らかにしていない。同メーカーには燃料電池システムでなく部品を提供するという。
ボッシュは車載燃料電池を19年4月からスウェーデン企業パワーセルと共同開発している。セルの中核部品であるスタックをパワーセルが供給することになっている。
燃料電池プロジェクトのユルゲン・ゲルハルト統括責任者は、「大型トラック市場での燃料電池車のシェアは2030年に13%に達する」と述べ、市場規模の拡大とともに燃料電池価格を量産効果で引き下げることができるとの見方を示した。