BASF―車載電池用正極材を独で生産へ―

化学大手のBASF(ルートヴィヒスハーフェン)は12日、電池正極材工場をドイツ東部のシュヴァルツハイデに設置すると発表した。今後の急速な需要拡大が予想される電動車向けに生産する。生産を開始すると、同社は車載電池の主要市場であるアジア、米国、欧州の3地域すべてで正極材を製造する初の企業となる。

BASFは2017年、欧州での正極材生産に向けて最大4億ユーロを投じる計画を明らかにした。電動車向けの需要を取り込んでいくことが狙いで、18年にはフィンランド南西部のハルヤヴァルタに工場を建設することを決めた。

シュヴァルツハイデ工場ではハルヤヴァルタ工場で製造した前駆物質を加工する。年産能力は電気自動車(EV)でおよそ40万台に相当する規模。需要に応じて速やかに拡大できる。

両工場とも22年の生産開始を予定している。欧州連合(EU)の「欧州の共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)」の枠組みで電池向けの補助金を受給する。

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