仏自動車大手グループPSAの独英子会社オペル・ボクソール(OV、リュッセルスハイム)が営業利益を大幅に拡大したことが、PSAの2月26日の決算発表で分かった。収益力強化に向けたプログラム「PACE!」が奏功した格好だ。
OVの2019年12月期の営業利益(調整済み)は前期比30.5%増の11億2,100万ユーロへと拡大し、2期連続で黒字となった。販売台数は6.2%減の97万3,431台、売上高は5.1%減の173億6,800万ユーロへと落ち込んだものの増益を確保。売上高営業利益率は6.5%となり、前期の4.7%から拡大した。
OVは17年8月にPSAの子会社となった。その3か月後の11月にPACE!を発表。PSAとのシナジー効果や人員整理を通してコストを大幅に削減し、安定的に利益を稼ぎ出せる体制を構築する方針を打ち出した。その効果で18年12月期は営業損益が前期の赤字(1億7,900万ユーロ)から8億5,900万ユーロの黒字へと転換し、20年ぶりに黒字を計上した。