ドイツ連邦統計局が3月31日発表した2月の輸入物価指数は前年同月比2.0%減となり、下げ幅は前月の0.9%から拡大した。前年同月割れは10カ月連続。エネルギーの低下率が前月の6.9%から17.3%へと大幅に拡大したことで全体が強く押し下げられた。エネルギーを除いた輸入物価はマイナス0.1%だった。統計局は、新型コロナウイルスの流行が2月の輸入物価に影響したかどうかは定かでないとしている。
エネルギー価格を最も強く押し下げたのは電力で、前年同月を49.1%割り込んだ。天然ガス(同34.0%減)、石炭(-26.4%)、石油製品(-12.1%)も軒並み2ケタ減となった。原油は5.9%減だった。
中間材は1.3%減となり、下げ幅は前月の1.6%から縮小した。これまでに引き続き電子部品(-11.3%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-8.1%)が大きく下落。貴金属は486%増、鉄鉱石は13.9%増と大きく拡大した。
投資財は0.5減となり、下げ幅は前月と変わりがなかった。前年同月を割り込むのは5カ月連続。スマートフォンとタブレットPCがそれぞれ10.9%、10.1%下落。機械は1.4%、計測・制御・ナビ機器等は2.2%上昇した。
耐久消費財は0.7%増だった。
非耐久消費財はプラス1.7%となり、上げ幅は前月を0.2ポイント下回った。
農産物は8.1%増となり、上げ幅は前月を1.3ポイント上回った。豚が62.5%上昇。穀物は5.0%落ち込んだ。
2月の輸入物価指数は前月比では0.9%減となり、2カ月連続で低下した。エネルギーは10.5%減で、エネルギーを除いたベースでは前月を0.3%上回った。
2月の輸出物価指数は前年同月比が0.3%増、前月比が0.1%減だった。