製薬・農業化学大手の独バイエル(レバークーゼン)が27日発表した2020年第1四半期(1~3月)決算の営業利益(EBITDAベース、特別要因を除く)は43億9,100万ユーロとなり、前年同期比で10.2%増加した。3部門すべてで増益を確保した。新型コロナウイルスの感染拡大については、需要が増加する事業分野と悪影響を受ける分野がともにあったとしている。
売上高は128億4,500万ユーロとなり、事業買収・売却と為替の影響を除いた実質ベースで6.0%増加。売上高営業利益率(名目ベース)は前年同期の32.5%から34.2%へと上昇した。株主帰属の純利益は20.0%増えて14億8,900万ユーロとなった。
業績を部門別でみると、最大の農業化学は売上高が実質5.7%増の68億3,400万ユーロ、営業利益(特別要因を除く)が13.5%増の26億1,100万ユーロへとともに拡大。売上高営業利益率(名目)は35.7%から38.2%へと上昇した。
特許薬部門も売上高が3.9%増の45億4,600万ユーロ、営業利益が7.3%増の15億9,400万ユーロと好調で、売上高営業利益率は34.1%から35.1%へと高まった。
一般医薬品部門は売上高が13.5%増の13億9,800万ユーロ、営業利益が3.8%増の3億100万ユーロで、売上高営業利益率が20.8%から21.5%へと上昇した。
20年12月期については売上高で約3~4%増、営業利益で約123億~126億ユーロ(前期実績115億ユーロ)を目指すとした従来目標を据え置いた。新型コロナ危機が業績にどのような影響をもたらすかは現時点で予想できないとしている。