保険大手の独アリアンツ(ミュンヘン)が12日発表した2020年第1四半期(1~3月)の営業利益は23億400万ユーロとなり、前年同期を22.2%下回った。新型コロナウイルスの感染拡大が響いた格好で、純利益も28.9%減の14億ユーロへと落ち込んだ。売上高は5.7%増の426億ユーロへと拡大した。
損保部門の営業利益は10億3,200万ユーロで、前年同期を29.1%割り込んだ。新型コロナの感染拡大を防ぐために大型イベントが中止されたり、営業が停止されたことから、保険金支払いが膨らんだ。自然災害の保険金も足かせとなった。
生命・医療保険部門の営業利益も25.3%減の8億1,900万ユーロへと後退した。新型コロナ危機に伴い金融市場が悪化。評価損を計上し、利益が押し下げられた。
資産運用部門の営業利益は18.6%増の6億7,900万ユーロへと拡大した。運用資産の利回りが上昇したことが大きい。
同社は新型コロナ危機を受けて4月下旬、20年12月期の営業利益で115億~125億ユーロ(前期実績118億5,500万ユーロ)を確保するとした目標を撤回した。新たな目標は同危機の影響を判断できるようになった時点で公表するとしている。