半導体大手の独インフィニオン(ミュンヘン)は5月26日、新株を発行し市場資金10億6,000万ユーロを調達したと発表した。米同業サイプレスの買収に際して銀行から受けた融資の返済に充てる。
インフィニオンは4月、サイプレスを買収した。買収価格は90億ユーロで、資金は銀行融資で賄った。ただ、債務が増えると格付けが引き下げられる恐れがあるため、資金の3分の1を自らねん出することを計画。1年前に15億ユーロの増資を行ったほか、昨年9月にはハイブリッド債12億ユーロ強を発行していた。ハイブリッド債で調達した資金の半分は自己資本扱いとなるため、今回の増資も含め同社は32億ユーロの自己資本を市場で確保したことになる。これを融資の返済に回し、債務を削減する。