再生エネとCO2で化学品製造、エボニックとシーメンスのパイロット施設が稼働

電機大手のシーメンスと化学大手のエボニックは21日、再生可能エネルギー由来の電力、二酸化炭素(CO2)、水および微生物を利用して特殊化学品を生産する研究プロジェクト「レティクス(Rheticus)」でパイロット施設の操業を開始した。化学製品を従来よりも環境に優しく低コストで生産する技術を獲得するとともに、温室効果ガスCO2の削減や電力の需給調整につなげる考えだ。

レティクスは両社が2018年に立ち上げたプロジェクトで、連邦教育・研究省(BMBF)から助成金630万ユーロを受ける。

パイロット生産設備はルール工業地帯のマールにあるエボニックの工場敷地内に設置された。再生エネでCO2と水を一酸化炭素(CO)と水素(H2)へと変換。微生物を用いてさらにさまざまな化学品を合成する。

シーメンスは電解技術、エボニックは特殊微生物の代謝を利用して有用物質を作り出す技術をそれぞれ持ち寄っている。

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