森永乳業は27日、独子会社ミライ(MILEI)が機能性素材ラクトフェリンの製造能力を倍増すると発表した。健康志向が世界的に高まるなか、健康価値を付与する素材として需要が長期的に拡大すると判断。1,500万ユーロ(約18億円)を投じて製造能力を2019年比2倍強の約170トンに引き上げる。21年4月の新設備稼働を見込む。
ラクトフェリンは人など哺乳類の乳汁や唾液に含まれるたんぱく質。母乳に多く含まれており、乳児を守る重要な成分と考えられている。
ミライは1972年の創業で、75年から生産を開始した。ラクトフェリン、ホエイたんぱく濃縮物、乳糖などの乳原料製品を欧州、アジアを中心に食品メーカーなどに供給している。ラクトフェリンの生産量で世界トップのシェアを持つ。西南ドイツのロイトキルヒに本社を置く。