新型コロナウイルス感染の第2波が到来したことを受けて、沈静化していた買いだめの動きが再び活発化している。連邦統計局の22日の発表によると、2020年第42週(10月12~17日)のトイレットペーパー販売量はコロナ禍の影響が出る前の19年8月~20年1月(6カ月)の平均に比べ89.8%増加した。衛生用品と保存のきく食料品を中心に備蓄を増やす世帯が増えているもようだ。政治家や業界団体は、在庫は潤沢だとして買いだめの自粛を呼びかけている。
トイレットペーパー以外で第42週の増加幅が大きかったのは消毒液(72.5%増)、石鹸(62.3%増)、米(53.3%増)、酵母(34.8%増)、穀物粉(28.4%増)。消毒液と石鹸は衛生観念が高まったことからコロナ前に比べ需要が常に大きい。トイレットペーパーは2月から3月にかけて販売量が急増したものの、4月には反動で大きく減少。その後は安定的に推移していたが、10月に入って再び増えている。酵母の販売が増えたのは自宅でパンを焼く人が多くなっているため。
感染第1波が到来した2月から4月にかけてはパスタ、砂糖、トマトソースも需要が急増した。これらの製品では現時点で買いだめが起きていない。