食品配達仲介アプリのスタートアップ企業、デリバリー・ヒーローは12月28日、韓国子会社ヨギヨを売却すると発表した。同国市場最大手のウーワ・ブラザーズを買収する計画に韓国公正取引委員会(KFTC)が強い難色を示したことから、ヨギヨを手放すことにした。
デリバリー・ヒーローは2019年12月、ウーワを40億ドル(36億ユーロ)と評価して完全買収する計画を発表した。買収資金については17億ユーロを現金、残り19億ユーロを新株の発行で賄う。ウーワの株主はデリバリー・ヒーロー株を計17%強、取得することになっている。
KFTCはウーフと韓国市場2位のヨギヨのシェアが計97%に達すると指摘。デリバリー・ヒーローのウーフ買収を認めると、市場競争が弱まり価格上昇を招く恐れがあるとして買収計画の是正を要求していた。
デリバリー・ヒーローとウーフはそれぞれのアジア事業を新設の合弁会社に統合することも取り決めた。新会社の社長にはウーフの創設者が就任することになっている。