生産者物価が10カ月ぶりに上昇、20年は1%低下

ドイツ連邦統計局が20日発表した12月の生産者物価指数は前年同月比0.2%増となり、10カ月ぶりに上昇した。電力価格が5.9%高くなったことが最大の押し上げ要因。中間財の上げ幅が2019年4月以降で最高の0.8%に上ったことも大きい。

エネルギーはマイナス0.1%となり、下げ幅は前月の2.7%から大幅に縮小した。電力の上昇率が前月の1.6%から大幅に拡大。石油製品と天然ガスは下げ幅がそれぞれ16.7%から13.5%、5.2%から3.3%へと狭まった。エネルギーを除いた生産者物価の変動率はプラス0.3%だった。

中間財では貴金属(+18.4%)、金属二次原料(+17.0%)、銅(+11.5%)、飼料(+8.7%)、建設用小石・天然砂(+5.9%)で上げ幅が大きかった。化学原料(-4.0%)、紙・板紙(-3.7%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-0.8%)は低下した。

投資財は0.9%、耐久消費財は1.6%の幅で上昇した。

非耐久消費財はマイナス1.8%となり、4カ月連続で下落した。食料品が3.3%低下。豚肉の下げ幅は31.7%に達した。バターも1.5%安くなった。砂糖は13.9%、コーヒーは3.9%上昇した。

20年の卸売物価は前年を1.0%下回った。エネルギーが4.0%低下。石油製品はマイナス14.5%、天然ガスもマイナス10.0%と大幅に低下した。電力は0.8%上昇している。エネルギーを除いたベースの卸売物価は横ばいだった。

中間財は前年比で1.5%低下した。銑鉄・鉄鋼・鉄合金が7.6%下落したことが最大の押し下げ要因。二次原料は下げ幅が10.4%に上った。貴金属は22.0%、建設用小石・天然砂は5.6%上昇した。

投資財と耐久消費財はそれぞれ1.1%、1.5%上昇した。

非耐久消費財は前年を1.2%上回った。食料品はプラス1.3%。上げ幅は砂糖(+16.9%)、たばこ製品(+4.2%)で大きかった。バターは11.3%下落した。

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