スイス製薬大手ノバルティスは1月29日、独バイオ医薬品会社ビオンテックと米製薬大手ファイザーが共同開発した新型コロナウイルス用ワクチンを受託製造することで両社と基本合意したと発表した。両社のコロナワクチンについては仏製薬大手サノフィが受託生産することを27日に発表したばかり。コロナワクチンの製造は両社の製品も含め遅れ気味で、各国の接種計画が滞っていることから、生産委託先の拡大は朗報だ。
ノバルティスはビオンテック/ファイザー連合との本合意後、スイス北部のシュタイン・アム・ラインにある工場で同連合のワクチンの瓶詰を行う。第2四半期に生産を開始し、第3四半期から出荷を始める見通しだ。生産規模は明らかにしていない。
ノバルティスは新型コロナワクチンを生産・開発する他の複数の企業からも受注を獲得する方向で交渉を行っている。メッセンジャーRNA(mRNA)、治療用タンパク質、ワクチン原料を受託生産する可能性がある。