フォルクスワーゲン―2月販売2割増、中国市場回復で―

自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)が12日発表した2月のグループ新車販売台数は前年同月比19.3%増の65万1,600台と大幅に拡大した。比較対象の2020年2月はコロナ禍に伴う中国市場の大幅縮小が響いて24.6%減少しており、その反動が大きい。

今年2月の同国販売台数は前年同月比271.8%増の22万6,500台へと急拡大し、19年2月の水準(23万4,400台)までほぼ回復した。世界販売に占める中国の割合は34.8%。前月の51.0%からは低下した。

中国以外のアジア太平洋も11.6%増の2万2,900台と好調だった。また中東・アフリカは9.6%増えて3万300台となった。

その他の地域はすべて減少した。特に多くの国でロックダウン(都市封鎖)が実施されている西欧は21.7%減の20万6,300台と大幅に落ち込んだ。中東欧は1.6%減の5万5,800台、北米は6.3%減の6万6,300台、南米は5.4%減の4万3,600台だった。

ブランド別ではVWブランド乗用車が29.5%増の34万9,800台、高級車のアウディが31.1%増の12万1,800台、商用車のスカニアが24.1%増の7,900台、同MANが20.7%増の1万1,900台と2ケタ台の伸びを記録。大衆車のシュコダも3.1%増えて7万5,800台となった。セアトは19.2%減の3万6,300台、VWブランド商用車は17.0%減の2万7,000台とともに振るわなかった。

1~2月のグループ販売台数は147万6,400台で、前年同期を6.8%上回った。中国が59.7%増の64万5,600台と大きく拡大。販売全体に占める同国の割合は43.7%に上った。中国以外ではアジア太平洋が7.8%、中東・アフリカが6.4%の幅で伸びた。

西欧は24.9%減の40万6,300台へと大幅に縮小した。中東欧は3.6%減、北米は7.9%減、南米は5.2%減だった。

ブランド別ではVWブランド乗用車が10.6%、アウディが15.5%、ポルシェが27.3%、MANが26.0%、スカニアが15.4%増加。シュコダは5.3%、セアトは22.1%、VWブランド商用車は17.1%落ち込んだ。

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