米IT大手アップルは10日、ドイツの研究開発事業に今後3年で10億ユーロ以上を投資すると発表した。ミュンヘンに半導体設計センターを建設することが最大の柱。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「(これまでに)共同で成し遂げたことに対しミュンヘン市とドイツに感謝する。我々の前に広がる道を歩むのが楽しみだ」と期待感を示した。
ドイツはアップルの重要な研究開発拠点で、電源管理ユニット設計の分野では技術者の半数が同国で勤務している。ハイテク産業が盛んなミュンヘンは特に大きな役割を担っており、同社の独従業員4,000人強のうち同市で働く研究開発要員は約1,500人に上る。
半導体設計センターは市中心部のカール通りに設置する。面積は3万平方メートル。2022年末の入居を予定している。従業員を新たに数百人、雇用する予定だ。
アップルは1981年、ミュンヘンに初めて拠点を構えた。当時の従業員数は10人。現在は7拠点に拡大し、アップルストアも2カ所、展開している。