住友電気工業は16日、独シーメンス・エナジーと共同受注したインドの送電システムが商業運転を開始したと発表した。同国の送電系統の安定と、再生可能エネルギー電力の効率的な利用に寄与するとしている。
両社は2017年、印送電公社パワーグリッドコーポレーション・オブ・インディア(PGCIL)から超高圧直流(HVDC)送電システムを受注。同国南部のタミルナドゥ州プガルールとケララ州トリチュールの交直変換所間(総延長214キロメートル)に、地中ケーブルと架空線からなる2,000メガワット(MW)のシステムを構築した。住友電工は土木・布設工事を含む直流XLPEケーブルシステムの設計、製造、建設、シーメンス・エナジーは各種機器を含む交直変換所の設計、製造、建設および試運転をそれぞれ担当した。
インドは22年までに再生エネの発電容量を175ギガワット(GW)へと拡大する目標を掲げている。両社が建設したシステムはその実現を支える重要なインフラになると目されている。