電機業界受注5カ月連続増、景況感は10カ月連続改善

ドイツ電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独業界の1月の新規受注高は前年同月比を2.3%上回った。増加は5カ月連続。国内受注が0.1%、ユーロ圏(ドイツを除く)が1.8%増加。ユーロ圏外は5.3%増となり、前月の1.2%減から拡大へと転じた。

1月の生産高は物価調整後の実質で前年同月比4.0%減となり、3カ月ぶりに落ち込んだ。

2月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合は前月の35.0%から42.6%へと増加した。「縮小」は6.6%から4.4%に減少しており、拡大の割合から縮小の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の29.1ポイントから39.0ポイントへと大きく上昇した。同DIがプラスの領域に入るのは6カ月連続。

同DIが特に高かった部門は電子部品で57.8ポイントに達した。これに通信機器が57.1ポイント、配線システムが51.7ポイントで続いた。マイナスに沈んだ部門はなく、最低は鉄道車両と娯楽家電の0ポイントだった。両部門とも前月同様、すべての企業が「横ばい」と回答している。

1月の業界売上高は前年同月比2.8%減の143億ユーロとなり、4カ月ぶりに縮小した。地域別の内訳は国内が3.9%減、ユーロ圏が1.7%減、ユーロ圏外が2.0%減だった。

2月の業界景況感指数(現状判断指数と期待指数の中央値)は前月の21.4から32.4へと上昇し、5カ月連続でプラスの領域を保った。改善は10カ月連続。現状判断指数(現状を「良い」とする回答から「悪い」とする回答を引いた数=DI)が12.8ポイントから27.0ポイント、期待指数(今後6カ月の見通しが「良い」とする回答から「悪い」とする回答を引いた数=DI)が30.4ポイントから37.9ポイントへとともに大きく上昇した。マイナスに沈んだ部門は鉄道車両(-26.8)だけで、前月の3部門から減少した。

独電機業界の2020年の売上高は1,817億ユーロとなり、前年を4.4%割り込んだ。地域別の内訳は国内が4.6%減の859億ユーロ、ユーロ圏が3.1%減の354億ユーロ、ユーロ圏外が4.8%減の603億ユーロだった。

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