自動車部品大手の独コンチネンタルは16日の監査役会で、運転アシスト・自動運転システム事業を2022年1月1日付でオートモティブ・テクノロジーズ部門内の独立事業領域「オートノモス・モビリティ(AM)」へと格上げすることを決議した。運転アシストと自動運転は今後の業績のけん引車になると見込まれることから、成長のポテンシャルをフルに引き出せる体制を整える。ニコライ・ゼッツァー社長は「自律型モビリティ市場の規模は今後3年で2倍以上に拡大する」と明言。AMを成長のけん引車に育てる方針を表明した。同領域の売り上げを、市場を最大4%上回るスピードで拡大するとしている。
コンチネンタルは業績が低迷しており、2期連続で純赤字を計上した。特にオートモティブ・テクノロジーズ部門は収益力が低く、使用資本利益率(ROCE)はマイナス16.3%に沈んだ。業績改善の筋道をつけることを求める株主の圧力が高いことから、今回の措置を打ち出した。
監査役会ではパワートレイン子会社ヴィテスコ・テクノロジーズの分離計画も承認された。4月の株主総会で株主の同意を得たうえで、スピンオフを行い、年内に新規株式公開(IPO)を完了する意向だ。