自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は15日、独ブラウンシュヴァイク工場で電動車用電池の第2生産ラインを稼働させたと発表した。電気自動車(EV)を中心に電動車の需要が急速に拡大していることを受け、生産能力を拡張した。
ブラウンシュヴァイクは電動車用電池の中核的な開発・製造拠点と位置付けられており、同拠点で得られたノウハウは全世界のグループの工場で利用されることになっている。これまでは大衆EV用プラットフォーム「MEB」採用車向けに電池システムを年25万セット製造できた。第2生産ラインの新設でこれが50万セットへと倍増する。VWブランド乗用車の「ID.3」「ID.4」やシュコダの「ENYAQ iV」に搭載される。
同工場ではさらに、MEB以外のEVとプラグインハイブリッド車(PHV)向けの電池システムも生産する。生産能力は10万セット。同電池システムはVWのEV「e-up」やセアトのEV「Mii Electric」、VWのPHV「ゴルフGTE」に搭載される。
VWは同工場のPHV向け電池システム生産能力も今後、大幅に拡大する計画。現在の年5万セット強から2023年には30万セットへと引き上げるとしている。