シーメンス―グーグルと協業、オートメーション・産業ソフト分野で―

電機大手の独シーメンスは19日、米IT大手グーグル・クラウドとオートメーション、産業ソフトウエア分野で協業すると発表した。グーグルが持つ人工知能(AI)と機械学習(ML)の技術をシーメンスの工場オートメーション・ソリューションに統合。顧客メーカーの技術革新を支援していく。

製造業では生産設備データの分析に旧式かつ相互互換性のないアプリケーションソフトが使われている。このため手作業が頻繁に行われるなど無駄が多く、AIソリューションを全世界の工場で包括的に投入することの妨げとなっている。

シーメンスは自社のポートフォリオをグーグルのデータクラウド、AI/ML機能と組み合わせることで、顧客工場のデータ形式を統一。製品の外観検査や設備の予知保全などを簡単に実行できるようにする。

シーメンスの担当者は「製造分野を根本的に変革する人工知能のポテンシャルは依然として引き出されていない。多くのメーカーはAIのパイロットプロジェクト段階から抜け出せないでいる」と指摘。グーグルとの協業によりそうした現状を改めたいと意欲を示した。

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