独産業ガス大手のリンデは4月29日、ハンガリーのブダペストに同国初の水素ステーションを開設した。これに合わせてトヨタの燃料電池車(FCV)「ミライ」の第2世代モデルの国内初試乗が行われたほか、水素を燃料とするフォークリフトや船舶が展示された。
リンデは現在、水素ステーションを世界の200カ所に、水素電解プラントを同80カ所に設置するとともに、総延長1,000キロメートルの水素パイプラインを運営している。同社でハンガリー・オーストリア事業を統括するアンドレアス・ミュラー氏は「ハンガリーでのさらなる投資機会を模索している」と述べ、同国で水素技術を大規模に展開する意向を示した。
ハンガリーは2050年までに気候中立(カーボンニュートラル)を達成する目標を掲げる。パルコヴィチ技術・イノベーション相は「ハンガリーの水素戦略は同目標に向けた枠組みの中で役割を果たしており、水素ステーションの開設は重要なステップとなる」と述べた。