ティッセンクルップ―1-3月期黒字転換、業績見通し引き上げ―

鉄鋼系複合企業の独ティッセンクルップが11日発表した1-3月期(第2四半期)決算(継続事業ベース)の営業損益(EBIT、調整済み)は2億2,000万ユーロの黒字となり、前年同期の赤字(2億7,900万ユーロ)から黒字転換した。世界経済回復のほか、経営再建策が奏功。純損益は1億9,900万ユーロの赤字となったものの、赤字幅は6億9,100万ユーロから大幅に縮小した。売上高は4%増の85億7,700万ユーロで、売上高営業利益率はマイナス3.2%からプラス2.6%へと好転した。

EBIT(同)を部門別でみると、鉄鋼が1億8,100万ユーロの赤字から4,700万ユーロの黒字へと転換。自動車部品も800万ユーロの赤字から7,500万ユーロの黒字へと好転した。その他の部門でも利益はおおむね改善した。

好決算を受け、同社は2021年9月通期の業績見通しを引き上げた。売上高を従来予測の「1ケタ台後半の増加率」から「2ケタ台の低い水準(10%台)の増加率」、EBITを「ほぼ収支トントン」から「1億ユーロのケタ台半ばの黒字」、純損益を「1億ユーロのケタ台後半の赤字」から「1億ユーロのケタ台半ばの赤字」へと上方修正した。

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