欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は17日、独バイオ企業ビオンテックと米製薬大手ファイザーが共同開発した新型コロナウイルス用ワクチンの保存条件を緩和すると発表した。これまでは一般的な冷蔵温度での保存は最長5日間となっていたが、同31日間の保存を認める。
ファイザー連合のワクチンは零下70~80度の超低温冷凍で保管し、使用前に一般的な冷蔵庫に移して2~8度で保存することになっている。EMAはファイザーとビオンテックが追加で提供したデータを審査した結果、未開封であれば同温度帯で最長31日間の保存を認めることを決めた。
EUの新型コロナワクチン接種ではファイザー連合のワクチンが主軸となっている。今回の保存要件緩和によって輸送、接種会場などでの保管が容易となり、域内での接種拡大に弾みがつきそうだ。