ダイムラーの商用車子会社ダイムラー・トラックは20日、中国電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)とのグローバル協業を拡大すると発表した。2024年から量産する電気トラック用のリチウムイオン電池をCATLから調達するほか、次世代電池を共同開発する。
ダイムラー・トラックは19年、電気トラック用のリチウムイオン電池をCATLからグローバル調達することを取り決めた。メルセデスベンツの大型車「eアクトロス」、フライトライナーの大型車「eカスカディア」、同中型車「eM2」などに搭載する。各モデルの量産開始時期はeアクトロスが今年下半期、eカスカディアが来年半ば、eM2が来年末となっている。
ダイムラー・トラックはeアクトロスの兄弟車「eアクトロスロングホール」向けの電池もCATLから調達することを今回、取り決めた。eアクトロスロングホールは比較的距離の長い特定区間への投入を想定したモデル。航続距離は500キロで、配達での使用を想定したeアクトロスの同200キロを大きく上回る。
eアクトロスロングホールは想定する用途を踏まえ、エネルギー密度を高くするほか、短時間で充電できるようにする。寿命も長くする意向だ。CATLからの電池調達期間は24年~30年以降を予定している。