自動車部品大手の独コンチネンタルは2日、自転車や歩行者などの交通弱者と自動車の接触事故リスクを警告するシステムを電気通信大手のドイツテレコムと共同開発していると発表した。同社のカルステン・ミヒェルス中央先行開発主任は「交通弱者は道路交通で軽視されることが多い」と指摘。自転車・歩行者とエンジン搭載の車両の接触事故では交通弱者の80%以上が死亡していると述べ、警告システムは交通事故の死傷者削減に寄与すると強調した。10月中旬にハンブルクで開催される高度道路交通システム(ITS)に関する世界会議で成果を発表する予定だ。
同システムではGPS(全地球測位システム)と加速度センサー、移動通信、クラウドコンピューティングを利用する。自動車はコネクテッドカーであることが前提となる。
自動車は車載システム、自転車はスマートフォンを通して自らの位置とスピード情報をそれぞれクラウドに自動送信。クラウドはこれをもとに情報受信後5秒間の走行経路を計算し、接触の恐れがある場合は車両とスマホにリアルタイムで警告を送る。欧州ではスマホの普及率が85%に上り、コネクテッドカーも増えていることから、接触事故警告システムは将来的に普及する可能性がある。