クラリアント―顔料事業を独社などに売却―

スイス特殊化学大手のクラリアントは14日、顔料事業を独同業ホイバッハと米投資会社SKキャピタル・パートナーズのコンソーシアムに売却することで合意したと発表した。クラリアントはこれにより、事業の整理を完了することになる。

取引価格は最低8億500万スイスフランで、顔料事業の2021年の業績に応じて最大5,000万フランが上乗せされる。22年上半期の取引完了を見込む。

売却対象となる事業は従業員数が1,900人で、売上高は約8億5,000万フラン。売却後はホイスバッハの顔料事業とともに新会社に統合される。新会社は従業員数が約3,000人、売上高が9億ユーロ強。同社にはホイバッハ、SKとともにクラリアントが20%出資することになっている。

クラリアントは2018年秋、収益力の強化に向け事業整理計画を打ち出した。すでに医薬品包装材とマスターバッチ(顔料を練り込んだペレット状の着色剤)事業を売却済み。今回の取引により事業整理を終了することになる。

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