ドイツ連邦雇用庁(BA)が6月30日に発表した同月の失業者数は前月比7万3,000人減の261万4,000人と大幅に縮小した。減少は4カ月連続。デートレフ・シェーレ長官は失業者だけでなく操短手当の受給者も減少していることや、求人が拡大していることを指摘し、「労働市場の全面的な改善は6月も続いている」と明言した。
失業率は0.2ポイント減の5.7%となった。季節要因を加味したベースでは失業者数は3万8,000人減少している。
前年同月比でも失業者数は23万9,000人減り、失業率は0.5ポイント低下した。比較対象の昨年5月はコロナ禍の発生から間もなく、失業者が多かったという事情がある。
国際労働機関(ILO)基準の5月の失業率は3.6%となり、前月を1.0ポイントも下回った。
新規に操短の届け出対象となった被用者の数は6月1~24日に計5万9,000人となり、5カ月連続で減少した。直近のピークである1月は97万5,000人、過去最高の昨年4月は802万4,000人に達していた。
国の操短手当を実際に受給した人は4月時点で234万人(暫定値)となり、前月の270万人から減少した。減少は3カ月連続。ピーク時の昨年4月(600万人)に比べると、半分以下となっている。
6月の求人件数は69万3,000件で、前年同月を12万3,000件上回った。季節要因を加味した前月比でも2万5,000件増えている。求人指数BA-Xは前月比5ポイント増の114へと上昇した。前年同月に比べると13ポイント高い。