物価の高騰が止まらない。ドイツ連邦統計局が12日発表した6月の卸売物価指数は前年同月比10.7%増となり、第2次石油危機の渦中にあった1981年10月以来およそ40年ぶりの大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は5カ月連続。2月は2.3%、3月は4.4%、4月は7.2%、5月は9.7%と月を追うごとに上げ幅が拡大している。景気の回復を背景に幅広い分野で製品価格が上昇していることのほか、比較対象の昨年6月は物価水準が低かったことが大きい。
物価を最も強く押し上げたのは石油製品で、上昇率は37.7%に達した。このほか、古材・残材(+77.6%)、鉱石・金属(+54.2%)、原木・材木(+48.4%)、穀物・葉たばこ・種子・飼料(+26.9%)で上げ幅が特に大きかった。コンピューター・周辺機器・ソフトウエアは3.7%低下。魚・水産加工品も1.2%下がった。
6月の卸売物価指数は前月比でも1.5%増となり、8カ月連続で上昇した。