生産者物価が石油危機来の上げ幅に、6月は8.5%

ドイツ連邦統計局が20日発表した6月の生産者物価指数は前年同月比8.5%増となり、第2次石油危機の渦中にあった1982年1月以来の大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は7カ月連続。エネルギーと中間財がこれまでに引き続き全体を強く押し上げた。

エネルギーの上昇率は16.9%に上った。上げ幅は石油製品で最も大きく32.6%を記録。航空機燃料は123.6%、灯油は70.3%、液化石油ガスは60.5%、自動車燃料は25.8%に達した。

天然ガスは26.3%だった。取引所価格が368.8%、発電所向けが94.3%、産業向けが74.4%と特に大きい。

電力は14.6%に上った。取引所価格は107.7%で、再販事業者向け(25.0%)と特別契約顧客向け(18.7%)も2ケタ台を記録した。一般世帯向けは0.4%だった。

中間財の上げ幅は12.7%に上った。製造業の景気回復を受けて原料や部材の需要が急増。鉄・鉄鋼・アルミスクラップは88.1%、針葉樹材は84.6%、鉄筋は62.3%、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は41.9%、非鉄金属は25.1%、化学原料は18.8%を記録した。集積回路は12.1%低下した。

投資財は1.3%、耐久消費財は1.8%それぞれ上昇した。

非耐久消費財は上げ幅が1.5%だった。食料品は同1.9%。非加工の植物油が42.9%、バターが23.0%上昇したのに対し、加工肉は4.1%、豚肉は2.7%低下した。

生産者物価指数は前月比でも1.3%上昇した。エネルギーが2.2%、中間財が1.8%の幅で上昇。非耐久消費財は0.7%増、投資財と耐久消費財は0.2%増だった。

上部へスクロール