BASF―水耕栽培の印スタートアップに出資―

化学大手の独BASFは13日、水耕栽培を手がけるインドのスタートアップ企業アーバン・キサーンに出資すると発表した。IT活用型農業(アグテック)関連の事業をアジアで強化する狙い。出資額や出資比率は公表しないことで合意した。

アーバン・キサーンは温室を利用した野菜やハーブの水耕栽培をハイデラバードとベンガルールで手がける企業。IoTを活用して養分やPH値、光度、二酸化炭素(CO2)濃度などのデータを監視するとともに、必要に応じてアプリで調整し、栽培を最適化している。一般的な水耕栽培に比べコストは10分の1と極めて低い。栽培した食物はフランチャイズ店のほか、ウエブサイトと専用アプリで販売している。

BASFはアーバン・キサーンが持つ独自の技術とビジネスモデルを高く評価し、出資を決めた。人口爆発とともに土地と淡水不足が今後、一段と進むと、両資源の節約につながる水耕栽培のニーズが高まるとみている。

アーバン・キサーンはBASFから得る資金を利用し、インド市場でのプレゼンス強化を図る。

上部へスクロール