消費者信頼感、8月は横ばいに

市場調査大手GfKが7月28日発表したドイツ消費者信頼感指数の8月向け予測値は7月の確定値と同じマイナス0.3ポイントにとどまった。7月の数値はコロナ規制の緩和やワクチン接種の進展を背景に大幅に改善したが、ここにきて感染者数の再増加や新規接種者数の減少などマイナス要因が出ていることが響いた。調査担当者はそれでも、これまでのコロナ規制で消費機会が少なく貯蓄が増えていることを踏まえ、個人消費は下半期の景気に大きく貢献するとの見方を示した。

景気の見通しに関する7月の指数(8月向け予測値の算出基準の1つ)は54.6ポイントとなり、前月を3.8ポイント下回った。前月は10年来の高水準を記録しており、7月の水準自体は極めて高い。前年同月を44ポイントも上回っている。

所得の見通しに関する7月の指数(同)も5.1ポイント減の29.0ポイントへと落ち込んだ。インフレ率の上昇を受けて貯金や所得の目減り懸念が強まっている。

高額商品の購入意欲に関する7月の指数(同)は1.4ポイント増の14.8ポイントへと上昇した。ただ、前年同月に比べると約28ポイント低い。調査担当者はマスク着用と社会的距離規制が消費意欲に水を差しているとの見方を示した。

上部へスクロール