BMW―利益急増、6月中間期の純益76億ユーロに―

高級車大手の独BMWが3日発表した2021年6月中間期決算の純利益は75億8,000万ユーロとなり、前年同期(3億2,400万ユーロ)の23倍に拡大した。コロナ禍からの世界経済回復のほか、引当金の取り崩しで水準が強く押し上げられた。売上高は28.1%増の553億6,000万ユーロ、営業利益(EBIT)は11倍強の80億3,000万ユーロだった。

BMWは同業フォルクスワーゲン(VW)グループ、ダイムラーとアドブリータンクの分野で違法なカルテルを結んでいたとして、欧州連合(EU)の欧州委員会から3億7,280万ユーロの制裁金を科された。その額が引当金より小さかったことが増益要因となった。また、金融サービス部門ではリース車残存価値の引当金と貸倒引当金が減少。過去の貸倒引当金もその一部を取り崩すことができた。

主力の乗用車部門では販売台数が39.1%増の133万9,047台へと拡大した。電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)が148.6%増の計15万3,243台と大きく伸びて全体をけん引した格好だ。売上高は45.3%増の477億4,500万ユーロ。EBITは13億2,500万ユーロの赤字から61億8,900万ユーロの黒字へと転換しており、売上高営業利益率は前年同期のマイナス4.0%からプラス13.0%へと好転した。

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