化学大手の独BASFは7月28日の暫定決算発表で2021年12月期の業績予測を引き上げた。6月中間期決算が好調だったうえ、世界経済の回復が今後も続くと予想されるためで、売上高を従来予測の「680億~710億ユーロ」から「740億~770億ユーロ」へと上方修正。営業利益(EBIT、特別項目を除く)も「50億~58億ユーロ」から「70億~75億ユーロ」へと引き上げた。
21年4-6月期のEBIT(同)は23億5,500万ユーロとなり、前年同期(2億2,600万ユーロ)の10倍以上に拡大した。固定費増加などの影響で栄養・ケア、農業ソリューションの2部門は減益となったものの、その他の4部門は業績が大幅に改善。特に川上の基礎化学品が好調だった。
売上高は197億5,300万ユーロで、前年同期を56%上回った。販売増と出荷価格の上昇で水準が押し上げられた。純損益は8億7,800万ユーロの赤字から16億5,400万ユーロの黒字へと転換した。