関西電力は23日、日本国内での大規模な浮体式洋上風力発電事業の実現可能性を独エネルギー大手RWEと共同検討する契約を締結したと発表した。事業活動に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を2050年までに差し引きでゼロにする炭素中立目標を受けた措置。協業関係にあるRWEをパートナーに選定した。
日本は欧州と異なり遠浅の海が少ない。このため設備を海底に固定する着床式洋上風力発電に適した海域が限られる。浮体式は海の深度にかかわらず設置できることから、今後の洋上風力発電普及のカギを握ると目されている。
RWEは洋上風力発電の開発・建設・生産から市場投入までのバリューチェーン全体で高い実績を持つ。浮体式についても現在、ノルウェー、スペイン、米国で実証プロジェクトを実施中だ。日本では着床式の実現性をすでに検討している。
関西電力は英国の洋上風力発電プロジェクトでRWEと協業している。この関係性をベースに日本での着床式実現に共同で取り組む。