独機関士労組GDLは8月30日、ドイツ鉄道(DB)を対象とするストライキを9月1日から7日まで実施すると発表した。同労組は8月10日からストを断続的に行っており、今回で3度目となる。
ストはまず、貨物部門で1日17時に開始。2日2時からは旅客輸送部門にも拡大する。終了はともに7日2時となっている。DBによると、ストの期間中は長距離列車で運行本数が本来の25%、近距離・都市近郊列車で40%程度まで減少する見通しだ。
同社は可能であれば乗車日をストの前後にずらすよう利用者に呼びかけている。スト期間中の乗車券については有効期限を17日まで延長する。料金の返済にも応じる。
独航空大手ルフトハンザは今回のストを受け、本来の計画よりも大型の機材を2日から投入する意向を表明した。
ドイツでは通常、ストに対し理解を示す市民が多い。ただ今回のGDLのストについては、乗車率が上昇し新型コロナウイルスの感染リスクが高まる懸念があることから、批判の声も強い。
GDLはかつて、存在感の薄い労組だったが、近年は過激化し労使交渉が毎回決裂。そのたびに長期間に及ぶストを決行している。14年のストに際しては事態を深刻視した政府が労働法を改正した経緯がある。