リンデ―廃プラからの水素抽出でポーランド社と提携―

ポーランドのハイドロジェン・ユートピア・インターナショナル(HUI)は5日、プラスチック廃棄物から水素を得る技術をポーランドに導入するプロジェクトで、独工業ガス大手リンデと提携する見通しだと発表した。廃プラ・リサイクルの効率化と、温室効果ガスの排出削減を両立させる狙い。キロ当たりの販売価格で3ドルを目指す。

両社はHUIが本社を構えるポーランド中部のコニンにプラントを設置する。リンデの事業化調査終了を踏まえ、近く契約を交わす。

今回のプロジェクトでは、英パワーハウス・エナジーの開発した技術で、これまでリサイクル不能とされてきた廃プラを合成ガスに変える。そのうえで合成ガスから水素を抽出する。来年にも合成ガスの実証生産を開始する方針だ。

1日40トンの廃プラを材料に、水素を3トン生産する。水素は市内バスや乗用車などの燃料に使われる。製造過程で生じる熱は遠隔暖房に用いられる。

プロジェクトの資金として、欧州連合(EU)のグリーンディール政策関連の助成金給付を申請している。

HUIはこれまでに、ポーランドとハンガリー、ギリシャでパワーハウス・エナジーの技術の独占使用権を取得した。

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