大衆車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は6日、ミュンヘン・モーターショー(IAAモビリティ2021)で電気自動車(EV)エントリーモデルの試作車を公開すると発表した。同社は低価格の車両を市場投入することで、EVをより多くの顧客が購入できるようにすることを狙っており、小型EVを当初計画より2年早い2025年に市場投入する意向だ。
「ID.ライフ」と命名された同モデルは都会での使用を想定した若者向けのコンパクトクロスオーバー車。単に走行するだけでなく、車内で映画やゲームを楽しむことなどを想定している。外観は質素。天然・リサイクル材料を多用している。
VWグループの大衆車用アーキテクチャー「MEB」をベースに開発した小型車向けの車台を採用している。MEB採用車初の前輪駆動車となる。57キロワット時(kWh)の電池を搭載しており、航続距離は約400キロ。価格は2万ユーロ程度からを想定している。