独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した同国電機業界の7月の新規受注高は前年同月を21.8%上回り、5カ月連続で2ケタ台の伸びを記録した。世界経済の急速な回復が大きい。国内受注が13.7%、国外が29.3%増加。国外はユーロ圏が31.3%、ユーロ圏外が28.2%の幅で伸びた。
1~7月の新規受注高も前年同期比26.4%増と好調だった。国内が20.4%、ユーロ圏が30.6%、ユーロ圏外が32.4%増えた。
7月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を11.1%上回った。1~7月も前年同期比で12.1%増えた。
8月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の29.9ポイントから34.5ポイントへと改善した。
7月の業界売上高は前年同月比9.8%増の163億ユーロに拡大した。ユーロ圏外が12.8%、ユーロ圏が9.2%、国内が8.1%の幅で伸びた。
1~7月の売上高も12.0%増えて1,131億ユーロとなった。ユーロ圏が13.8%、ユーロ圏外が13.3%、国内が10.4%拡大した。
8月の業界景況感指数は26.9ポイントで、前月(39.2ポイント)を12.3ポイント下回った。今後6カ月の見通しを示す期待指数が27.5ポイントから5.7ポイントへと大幅に落ち込んだことが響いた格好。現状判断を示す指数は1.2ポイント減の50.3ポイントと縮小幅が小さかった。
8月の輸出期待指数も前月の37.6ポイントから25.7ポイントへと落ち込んだ。ZVEIのチーフエコノミストは、「持続する原料・部品不足とサプライチェーンのひっ迫が景況感を圧迫している可能性がある」と述べた。業界企業の25%以上がこの問題に直面しているという。