ドイツポスト―EV子会社を投資会社に売却へ―

ドイツポストは経営不振の電気自動車(EV)子会社ストリートスクーター・エンジニアリングをルクセンブルクの投資会社オーディン・オートモティブに売却する計画だ。独連邦カルテル庁が公表した合併審査手続きリストに掲載されたことから明らかになった。ドイツポストはコメントを控えている。

ストリートスクーターは独西部のアーヘンにあるライン・ヴェストファーレン工科大学(RWTH)のスピンオフとして2010年に設立されたEV専門メーカー。ドイツポストは11年、配達EVの開発を同社に委託し、14年に子会社化した。

ドイツポストは自社の配達車両を内燃機関車からストリートスクーター製のEVへと切り替えていった。だが、それだけでは同子会社の採算が取れないことから外部企業への車両販売を開始。米フォードと提携し中型配達車両の生産にも乗り出したが、成果が出ないことから、20年に同子会社を売りに出していた。

オーディン・オートモティブは自動車大手BMWとドイツ銀行の元取締役であるシュテファン・クラウゼ氏が筆頭株主を務める投資会社。スタートアップ企業への出資活動を行っており、すでにEV分野の他の企業に関与している。

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