Ifo経済研究所が25日発表した10月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は97.7となり、前月を1.2ポイント下回った。同指数の低下は4カ月連続。原材料不足とそれに伴う工場稼働率低下の影響が製造業を超えて幅広い業界に広がっている。Ifoのクレメンス・フュスト所長は「歯車に挟まった砂がドイツ経済の回復を阻害している」と述べた。
今後6カ月の見通しを示す期待指数が2.0ポイント減の95.4と大きく落ち込んだ。同指数の悪化は4カ月連続。現状判断を示す指数も0.3ポイント減の100.1となり、2カ月連続で低下した。
景況感を部門別でみると、製造業はこれまでに引き続き下落。現状判断と期待指数がともに下がった。工場稼働率は84.7%となり、前月を2.1ポイント下回った。
サービス業では期待指数が大幅に低下。現状判断はやや改善したものの、景況感指数は2カ月ぶりに落ち込んだ。
流通業の景況感指数は大幅に下落した。現状判断が大きく悪化。期待指数も前月を割り込んだ。発注した商品の納期が遅れがちなことは景況感を押し下げている。
建設業の景況感指数は6カ月連続で改善した。現状判断と期待指数がともに上昇した。